和食

懐石料理のテーブルマナー~流れから食べ方まで~

投稿日:2016年12月1日 更新日:

懐石料理とは茶の湯(お茶会)における食事のことです。空腹で濃茶を飲んで客人のお腹を壊さないように軽いおしのぎとしてつくられたのが始まりとされています。

懐石料理

お茶会における懐石では、亭主が自ら事前にお客の好みや食べるスピードを知るなど、細やかに料理や時間や空間をコーディネートしています。

そのため、最低限のテーブルマナーは必ず頭に入れてから出席してほしいですね。

懐石料理と会席料理の違い

まず、懐石料理と会席料理の違いについて知っていただきたいと思います。

懐石料理とは…

まず、懐石料理とは最初にも軽く話した通り、お茶を楽しむためのもので、料理は一品ずつ出てきます。あくまでもお茶のための食事なので、軽食程度です。

ゆっくりと落ち着いて食べるのが特徴ですね。とはいっても、熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいうちにいただくのが鉄則です。

懐石

その分、会席料理以上にマナーには気を配らなければいけません。基本的にはご飯やお吸い物が出てきた後にお酒が出てきます。

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会席料理とは…

懐石料理と比べるとお酒を楽しむという表現が正しいかと思います。一品ずつ出てくるときもあれば、最初から並べられている場合もあります。

会席

旅館や料亭で出てくる日本料理であれば、ほぼ会席料理にあたります。会席料理の正しい食べ方は下記の記事で紹介しています。

和食のフルコース「会席料理」のテーブルマナー~流れから食べ方まで~

一汁三菜を基本としてこれに揚げ物、蒸し物、和え物、酢の物などがつくことが多いです。最後にご飯、汁物、香の物が出されます。

懐石料理と会席料理の違い

簡単に言うと懐石料理はお茶を楽しむための料理で、会席料理はお酒を楽しむための料理です。人数としては、懐石料理は少人数で、会席料理は大人数のことが多いです。

食事の量は懐石料理は軽食程度、会席料理はしっかりとした食事という認識をしておきましょう。

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懐石料理の流れと食べ方

懐石料理では、大皿に盛り付けられた料理を全員で取りまわしていただく場面が多いので、取りまわす際の作法はとくにしっかり覚えていってほしいと思います。

飯椀、汁椀、向付

最初に出てくるのが飯椀(ごはん)、汁椀(味噌汁)、向付(お造り)です。ごはん、味噌汁ともに少量なので、おかわりするのがマナーです。

亭主が正客の膳を出してくださるので、受け取る際には一膝分だけ前に出て、両手で膳を受け取ります。そして、膳を持ったまま一礼。

亭主も一礼してくるので、その後、膳を膝の前に置きます。

飯椀、汁椀、向付

そして、正客は一膝分後ろに下がり、次客に「お先に」と挨拶します。これが繰り返され、全員が膳を置いたところで、亭主が「どうぞ、箸をお取り上げください。」と挨拶してふすまを閉めます。

ここで、全客で「お相伴いたします。」と互いに礼を交わします。そして、ご飯と汁物ののふたをとって、ごはん茶碗の蓋の上に汁物の蓋を重ねて膳の右手前に置きます。

いただく順序としては、まずは汁物を一口いただき、その次にご飯です。これを交互に食べていきます。ご飯は最後の一口分は残しておきます。

ご飯の正しい食べ方はほとんどの人ができていないので、下記の記事で確認しておきましょう。

和食のテーブルマナー~美しい白ご飯の食べ方~

懐石のマナー

汁物は飲み切って中を懐紙でぬぐい、蓋をします。ごはんとお吸い物を食べ終えるとお酒を勧められます。お酌の受け方は下記の記事で紹介しています。

お酒の席でのテーブルマナー~お酌の仕方と受け方、お酒の飲み方~

お酌を受けたら一度元の場所に置きましょう。置く場所は向付の右となりです。一同揃ったら乾杯してお酒をいただきます。向付は亭主が勧めてから食べ始めましょう。

だいたいお酒を口にしたあたりで、亭主が向付を勧めてくださいます。

椀盛(煮物椀)

熱い汁が張ってあるメインディッシュとも呼べる一皿です。亭主が煮物椀をもってきてくださるので、客一同でお礼をします。

正客は「あとは一緒にお持ち出しを。」と申し出ますが、亭主は普通断ります。そして、一人で用意をします。

煮物椀

食べ方は会席料理の煮物と同じ食べ方で問題ありません。

和食のフルコース「会席料理」のテーブルマナー~流れから食べ方まで~

煮物椀はふたをとって、ごはん茶碗の蓋の上に重ねます。

焼き物鉢

魚介類の焼き物が大皿や鉢で出されます。このときも、正客は亭主に相伴を勧めますが、亭主は普通断ります。そして、亭主が焼き物と香の物を全客の向付の器に取り分けてくださいます。

そうでない場合は、自分の分だけを添えられた取り箸で取ります。この際、次の方に「お先にいただきます。」と一声かけられればベストですね。

焼き魚の正しい食べ方は下記の記事で紹介しています。

和食のテーブルマナー~焼き魚の美しい食べ方~

ここまでが必ず出てくる一汁三菜です。

預け鉢、強肴

ここかたは亭主の気持ちを表す料理になります。預け鉢、強肴は炊き合わせや和え物が出てくることが多いですね。

炊き合わせ

これは焼き物と同様に亭主が取り分けてくださらない場合は、自分で取り箸で食べる分だけいただきます。

小吸い物椀

箸洗いとも呼ばれます。こちらは正しいお吸い物の飲み方を参考にしてください。

和食のテーブルマナー~美しい汁物の飲み方(お吸い物・お味噌汁編)~

小吸い物は食べ終えたら蓋をしましょう。

八寸

海の幸と山の幸が盛り付けてあります。ここで亭主と客が一つの盃で酒を酌み交わします。次に、正客は八寸のお盆を拝見し、四方回して元の位置に戻します。

亭主は正客の吸い物に使った蓋をつかって海のものを正客に差し出します。

八寸

次に、亭主は次客に寄って八寸を拝見し四方回して元の位置に戻します。亭主が海のものをとるので、客はお酒と海のものをいただきます。

湯桶・香の物

亭主が湯の子すくいを湯桶に入れるので、正客は「おまかせを」と言って、湯桶と湯の子すくいを受け取ります。

湯桶

客はご飯の器と吸い物の器の蓋を取り、膳の右側に重ねて置きます。湯の子をすくってご飯の器と吸い物の椀に湯の子を入れますご飯の器と吸い物の椀に湯を注ぎます。

菓子

懐石の後に、濃茶のための主菓子が出されます。このお菓子をいただいたら客人はいったん茶室から退席し、その間に亭主が茶室をお茶のしつらえに変えます。

マナーが覚えられない方へ

正直、ここまで書いたマナーをしっかりと覚えられる人なんてほとんどいないと思います。実際、マナーは何度も体験してはじめて身につくものだからです。

それでも、不安な方に朗報があります。作法は主賓である正客の真似をすればいいのです。たいていの場合、上座に正客が座ります。

茶室

正客を見習って食べ進めていけば、間違いはありません。気を付けるべきことはこの記事で書いた流れをある程度覚えておくこと。

もう一つは食べるスピードを周りと合わせることですね。

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